講演者名 : 石原千生、浅香一夫(日立粉末冶金)
講演題目 : 「モータ・リアクトル用圧粉鉄心の材料特性と試作事例」
(JIPE-32-23)
Abstract :  当社ではこれまで多くの軟質磁気部品を製造してきた。ただし、これらは主に家電機器やコンピュータ関連の事務機械、あるいは一般産業機器の部品であった。
 ところが近年、自動車の制御装置や駆動装置である各種センサやアクチュエータ等として、粉末冶金法で製造される軟質磁性材料・部品の適用が急増している。
 この背景として大きく二つの理由が考えられる。その一は粉末冶金法による軟質磁性材料の磁気特性が大幅に向上したことである。通常、粉末冶金材料には気孔が存在する。このため同一組成の溶製鋼と比較し磁束密度は必ず小さくなっていた。ところが、温間成形技術や金型潤滑成形技術、および高圧縮成形技術等の成形技術の開発や、微粒粉末の応用による焼結中の緻密化技術の開発により、密度比98%(純鉄では密度7.7Mg/m3に相当)の成形体、あるいは焼結体を製造できるようになり、溶製鋼と同等の磁束密度を得られるようになってきた。また、鉄粉表面を無機絶縁物で被覆する技術も開発が進み、交流磁場中で使用されるモータコアやリアクトルコア等への適用が可能となってきた。
 その二は自動車の環境汚染防止や省エネ技術の進展に伴い、自動車そのものが大きく変貌しつつあることである。 2010年には自動車の総生産量の20%はハイブリッド自動車になり、かつ自動車1台あたり制御ユニットが80個以上、 バッテリーやDCDCコンバータ等の電源が100個以上、さらにモータが100個以上、それぞれ搭載されると予測され、これらの材料・部品への期待も大きくふくらんでいる。
講演要旨(pdf、会員のみ